CASE STUDY
広告内製化
出版事業のコスト効率と成果を最大化。広告運用内製化と「AI活用」で、少人数体制でもスピーディに成果を伸ばすマーケティング体制へ2026年8月7日
企業や経営者のマーケティングおよびPRに特化した出版事業(ブックマーケティング)を展開する株式会社フォーウェイ。 同社は、出版後のプロモーションにおけるデジタル広告運用の内製化を目指し、株式会社メンバーズ フォーアドカンパニーの伴走支援を導入しました。
代理店運用からの脱却により、代理店手数料の削減とノウハウの社内蓄積を同時に実現。 さらにAIを活用したクリエイティブ制作やBIツールによるレポート自動化を組み合わせることで、少人数体制でありながらスピーディなPDCAサイクルを回せる体制を構築されています。 今回は、内製化に至った背景から具体的な成果、そして今後の展望について詳しくお話を伺いました。
お話を伺った方
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株式会社フォーウェイ代表取締役
クリエイティブディレクター
仲山 洋平 様 - 慶應義塾大学経済学部卒業。清水建設株式会社を経て、幻冬舎グループ入社。企業出版の編集者として金融、IT、不動産、企業創業記などを中心に200冊以上の書籍を担当。2020年2月、東京編集部責任者を最後に幻冬舎グループを退職し、出版プロデューサー・マーケティングアドバイザーとして創業。同年9月、株式会社フォーウェイとして法人化、代表取締役に就任。2021年11月には「日本の地域ビジネスを元気にする」というビジョンを掲げ出版社パノラボを設立。
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株式会社フォーウェイ取締役 マーケティング統括/社長室長
出版社パノラボ流通・プロモーション責任者
江崎 雄二 様 - 福岡県出身。東福岡高校、山口大学卒業。大学卒業後、旅行雑誌の編集者・ライター、時事通信社を経て幻冬舎グループに入社。書店プロモーションの立案で数多くの法人のPR活動を支援してきた。2020年11月に株式会社フォーウェイに参画。グループ出版社の株式会社パノラボでは流通・プロモーションの責任者を務める。
- ※本文中は敬称略とさせていただいています。
(収録:2026年4月18日、聞き手:フォーアドカンパニー カンパニー社長 田中秀和)
出版業界の構造的課題に挑む——フォーウェイが掲げる「ブックマーケティング」とは

- 「本を売る」のではなく「成果を出す」伴走型のビジネスモデルについて語る仲山氏
本日はよろしくお願いいたします。 まずは、貴社が展開されている事業の内容について教えていただけますでしょうか?
フォーウェイ 仲山:当社はグループ内で出版社を所有し、企業や事業者様のマーケティング・PRを目的とした「ブックマーケティング事業」を専門に行っています。2020年の創業以来、一貫してこの領域での支援を続けています。
従来の出版業界、特に企業の出版支援においては、「本を出版して流通に乗せたら一仕事終わり」というビジネス構造が存在していました。しかし、企業や経営者様がビジネス目的で出版する場合、本当に大切なのは「出版した後にいかに本業のリターンにつなげ、投資費用を回収・成果を最大化できるか」という点です。当社はここへ徹底的に踏み込み、伴走型で成果を追うサポート体制を特徴としています。
代理店任せではノウハウが溜まらない。「少額予算」ゆえの悩みと内製化の決断

- 広告運用を代理店に任せることのジレンマと、内製化への決意を振り返る江崎氏
広告運用の内製化を検討された背景には、どのような課題があったのでしょうか?
フォーウェイ 江崎:新刊発売のタイミングに合わせてWeb広告を回す体制を取っていたのですが、以前は外部の広告代理店様にお任せしていました。 しかし、代理店に依頼しているだけでは社内に広告運用のノウハウやナレッジが全く蓄積されないことが大きな悩みでした。
また、予算規模の優先順位などもあるのか、運用の途中で数値が見えにくく、こちらから催促して初めてレポートが出てくるような状態が頻発し、「自社で数値をリアルタイムに把握し、コントロールできる仕組みを作らなければならない」と感じていました。
そういう状況の中で、偶然にもメンバーズの田中さんと出会い、一緒に書籍を制作させていただきました。 その過程でデジタル広告の内製化支援を行っていることを伺い、これこそ自社に絶対に必要な仕組みだという確信へと変わっていったのです。
内製化の取り組みが自社できちんと築けるのであれば、中長期的に見て費用対効果や投資対効果は必ず回収できると仲山とも話し、確信を持ってのご依頼でした。 新刊プロモーションのたびに代理店任せにするのではなく、今後人も増えていく想定の中で、自社にデジタル広告の知見や弊社ならではのメソッドを蓄積し、横展開してPDCAを回せる状態にしていきたいという戦略的な投資の側面がありました。
フォーウェイ 仲山:コストの観点から見ても、今後控えている出版案件において削減できる代理店手数料などを考慮すれば、今回の支援に伴う初期投資は十分に回収できるという明確な見通しが立っていました。
プロの運用と同等の成果をコスト削減で実現——「浮いた手数料」をプロモーションへ還元

- 内製化によって浮いた手数料をプロモーションへ再投資し、真の「利害の一致」を実現
実際に内製化に取り組まれてから、具体的にどのような成果や変化がありましたか?
フォーウェイ 江崎:支援期間中に4タイトルの運用を実践しながらレクチャーを受け、これまでに累計10タイトル近くのデジタル広告運用を行ってきました。 一番大きな成果は、自社運用でありながら、これまでプロの広告代理店にお任せしていた時と全く遜色のない良好なパフォーマンスを維持できていることです。
代理店と比べて広告のパフォーマンスが落ちないのであれば、わざわざ外注するべきではないと感じました。 中小企業こそ、これまで支払っていた20%〜25%の代理店手数料を、全て広告投資や他の施策に回せるメリットが大きいです。 少額でも回収の見込みが立ちやすく、自分たちのノウハウになるので、取り組む意味があります。
また、制作側が書籍の要件定義シートを作り込んでくれているので、ターゲットが明確に分かり、広告のターゲット設定がしやすい環境が整えられていたのも大きなポイントでした。
フォーウェイ 仲山:従来の手数料分をプロモーションに再投資できるという強みは、私たちのサービス全体の説得力に転化できています。 「当社で出版していただければ、代理店手数料なしで、成果に特化したWeb広告運用までインハウスで対応できます」とお伝えできるため、浮いたコストを無駄なくプロモーションに還元し、お客様の投資対効果(ROI)を高めるという共通の目的に向かって伴走できる、真の意味での利害の一致が実現しています。
削減したコストを自社の利益に留めるのではなく、お客様の成果最大化のために惜しみなく再投資される姿勢は、まさに顧客ファーストですね。 クライアントの成功を第一に考え、広告運用のあり方そのものを変革された点は本当に素晴らしいと思います。
フォーウェイ 仲山:また、経営者や医師など、マーケティング難度が高いターゲットに広告を回したデータの蓄積は、長期的な取り組みを考える上で非常に効いてきます。 繰り返すほど実績とナレッジが溜まり、中央値が見えてきます。 そうすれば、提案時に「このターゲットならこれくらい見込めます」と言えるようになり、それが私たちがノウハウを蓄積してきた大きな価値になってくると思います。
メンバーズ 多田:限られた少人数体制で複数の業務を兼務されているからこそ、広告運用自体が業務のボトルネックになってはいけないと考えていました。 そのため今回の支援では、実際に手を動かして運用していただく中で、いかに皆さんの工数を減らし、効率よく数値を追える仕組みを作れるかという点を特に工夫しました。
フォーウェイ 江崎:その点でも、メンバーズさんに構築していただいたBIツールを活用した自動連携レポートも役立っています。 欲しい時に一瞬で数字をダウンロードできるので、成果を追う上でとても重要です。
少人数体制の壁を破る「AI×内製化」——コピー100本作成からデザイン検証まで

- 豊富なテキストデータをAIに読み込ませ、少人数体制でもスピーディな検証を可能に
少人数で広告運用を回すにあたって、工夫されている点やAIの活用法について教えてください。
フォーウェイ 江崎:現在、私が広告運用を担当していますが、小規模な会社のため営業や流通、自社のマーケティング、経理など諸々を同時進行でやっています。そのため、日々の数字をチェックして改善していくPDCAを回す時間がなかなか取れないのがジレンマでした。
そこで現在、積極的に取り入れているのが、AIの活用です。書籍広告の強みは、手元に「一冊の本」という膨大なテキストデータが存在することです。書籍制作時に作成する要件定義シートや原稿、Amazonの紹介文などをAIに読み込ませることで、広告に必要なキャッチコピーやSNS用の告知文章を瞬時に複数パターン生成させています。AIならコピーを100本出すことも可能で、本一冊のデータをAIに読み込ませられる状態というのは、代理店ではなかなかできないことだと思います。
クリエイティブに関しても、これまではデザイナーが2パターンのバナー広告を作るのが基本でしたが、現在はAIを活用して複数パターンのデザインを作り、トライアンドエラーができるように試行錯誤しています。
フォーウェイ 仲山:従来、クリエイティブの制作やコピー考案には多くの労働時間とコストがかかっていました。 しかしAIを掛け合わせることで、少人数体制であっても「軽く色々試してみる」というトライアンドエラーが非常に軽快に行えるようになりました。 この「AI×内製化」の組み合わせは、経営的にも非常に大きな価値だと感じています。
支援を通じて感じた「ワンチーム」のパートナーシップと今後の展望

- メンバーズとの対等な「ワンチーム」での取り組み
伴走支援期間中のコミュニケーションや、メンバーズの対応についてはいかがでしたでしょうか?
フォーウェイ 江崎:毎週の定例ミーティングをはじめ、非常に手厚くフォローしていただきました。常に相談できる存在がそこにあったため、一度も不安に思うことなく内製化へ移行できました。
フォーウェイ 仲山:書籍制作を通じて1年ほど事業のお話を聞いて判断に至ったので、納得と信頼を持って臨めました。世の中には発注者と受注者の間で上下関係ができてしまうケースも多いですが、メンバーズさんとは「どうすればより良い成果が出るか」を同じ目線で建設的にコミュニケーションできました。この対等なチームビルディングが成功の一番の鍵だったと感じています。
メンバーズ 多田:江崎様や仲山様が非常に主体的に質問してくださり、ナレッジを吸収しようとしてくださったからこそ、ここまでの自走体制が早期に完成したのだと感じています。
最後に、貴社の今後の展望についてお聞かせください。
フォーウェイ 仲山:今後の展望としては、今回得た広告運用の知見を自社の集客などにも活かしていけると考えており、その可能性の広がりはいくらでもあると思っています。Web広告の運用を自社でコントロールできるようになったことで、経営のフットワークが非常に軽くなり、「自分たちで施策を試し、改善のPDCAを回せる」という強い自信がついたことが大きいです。
また、この知見は今後の採用活動にも大きく寄与すると考えています。当社は単なる「伝統的な出版社」ではなく、「新しいマーケティングの会社」として見られることが増えました。出版というコンテンツと、実践的なデジタルマーケティングの知見の両方を学べる環境は、今後の社員採用や学生などの若い人材の獲得においても強力なアピールポイントになると確信しています。
フォーウェイ様のさらなる事業成長に向けて、今後ともしっかりサポートさせていただきます。本日は誠にありがとうございました!

- 自社のノウハウ蓄積と顧客ファーストを体現する、株式会社フォーウェイとメンバーズチーム
インタビューを終えて
広告代理店への外注が当たり前とされていたWeb広告運用において、自社にノウハウを蓄積し、浮いた手数料を顧客成果のために再投資するというフォーウェイ様の姿勢は、まさに顧客ファーストを体現した先進的な取り組みです。
小規模予算だから内製化は難しいのではなく、小規模予算だからこそ内製化とAI活用によってROI(投資対効果)を劇的に高められるという貴重な事例となりました。
お客さま情報
PROJECT MEMBER

- カンパニー社長 田中 秀和

- DIRECTOR 多田 早統





