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【イベントレポート】広告内製化サミット2026:ラネットが語る「担当者が辞めたら終わり」を防ぐ体制構築術

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【イベントレポート】広告内製化サミット2026:ラネットが語る「担当者が辞めたら終わり」を防ぐ体制構築術2026年4月9日

2026年3月13日(金)、書籍『デジタル広告の内製化戦略』の出版を記念したイベント「広告内製化サミット2026~先進企業のインハウス戦略のリアル〜」が開催されました。本記事では、株式会社ラネット 緑川様と、4ADカンパニー CSP 中谷によるキーノートセッション「『担当者が辞めたら終わり』を防ぐ!広告内製化の体制構築術」の模様をレポートします。

■「個人の暗黙知」を「組織の形式知」に変える仕組みづくり

株式会社ラネット様は、ビックカメラグループとして通信事業やBtoB向けのネットワークカメラサービスなどを展開しており、緑川様はそれらのデジタルマーケティングを担当しています。

キーノートセッションの様子。写真左:フォーアドカンパニー中谷、写真右:株式会社ラネット緑川様

内製化の取り組みにより、年間数千万円のコスト削減を実現し、プロジェクトによってはCPA(顧客獲得単価)が15%〜65%ほど改善するという大きな成果を上げられました。ですが、コスト削減だけを目的しての内製化は危険です。いざ成果が悪化した際に改善の打ち手が分からず、結局また代理店に頼ってしまうという「内製化の失敗の落とし穴」に陥りやすいからです。

そこで、改めて「広告運用ができるとは何か」を定義づけるため、広告運用のスキルを5段階に分類しました。広告内製化では「自社の事業を理解して広告に反映する」ための意思決定が必要となるラインである、レベル3以上を目指す必要があると定めました。

投影スライド資料1

だからといって、特定の社員がすべてのスキルを習得すれば内製化が成功したと言えるわけではありません。現にラネット様でも、メインの広告運用担当者が育休に入るというイレギュラーが発生しています。このように、特定の個人に依存している状態では、その担当者が離脱した途端に組織のスキルはゼロに戻ってしまいます。

人の離脱はどの組織でも起こり得るでしょう。そのため、個人のスキルアップはあくまで「手段」と捉えることが重要です。内製化における最大の肝は「個人の暗黙知」を組織に蓄積していく仕組みづくりができるかどうかなのです。スキルを身につける過程で生まれた「個人の暗黙知」を言語化して「形式知」へと昇華させ、組織の資産にしていくことが必要です。

■AIを活用したミーティングのナレッジ資産化

ラネット様とは、「形式知」を蓄積するための具体的な取り組みとして、日常のミーティングに潜むナレッジの資産化を進めています。ミーティング中の会話には、新人にとっては当たり前ではない暗黙知が多く含まれているものです。

そこで、普段の会話からナレッジを抽出し、構造化(HTML化)して誰でも参照できる仕組みを構築しています。AIを活用することで、わざわざマニュアル化のための時間を取る必要なく、実現が可能です。

投影スライド資料2

構造化は、業務内でのAI活用にも効果的です。AIを業務に活用する際、一般的な指示では学習データに基づく一般論しか返ってきません。しかし、自社特有の事情や過去の施策データなどを「形式知」として蓄積し、AIの参照ソースにすることで、より自社の文脈に沿った高度な回答や活用が可能になります。

■最終的に立ちはだかる「人事評価制度」の壁

組織に資産を残す仕組みができ、個人のスキルが順調に伸びていったとしても、次には「評価制度が対応していない」という壁に直面します。

多くの事業会社では、高度なデジタル人材を適正に評価する仕組みが整っていません。そのため、スキルが上がれば上がるほど他社との市場価値のギャップが生まれ、より良い条件を求めて人材が流出するリスクが高まります。いくら形式知を残していても、担当者が離脱すると少なからず育成の時間は必要となります。そのため、人材の流出は可能な限り防ぎたいのが本音です。

この課題を克服し、長く続く内製化を実現するためには、最終的に人事評価制度を見直すといった「組織変革」にまで踏み込む必要があります。

■組織変革のもう一つの選択肢「ハウスエージェンシー(HA)」の設立

人事評価制度の壁を乗り越える有効な選択肢の1つとして、4ADカンパニーは「ハウスエージェンシー(HA)」を挙げています。

キーノートセッションの様子。写真左:フォーアドカンパニー中谷、写真右:株式会社ラネット緑川様

本体の企業から切り離して別会社を設立することで、親会社とは異なる独自の人事・評価制度を柔軟に設計できるようになります。これにより、デジタル人材に適した評価と報酬を提供できるため離職リスクを下げることが可能です。さらに、新たな人材を採用する際にも、デジタル人材に特化したブランド力を強化する手段として機能します。

セッションの最後は、「内製化の入り口はコスト削減であっても、出口ではない。判断の仕組みを作り、組織に知見を蓄積し、最終的には評価制度などの組織づくりに向き合うことが重要である」というメッセージの元、本セッションは締めくくられました。


「個人のスキル」から「組織の資産」へ。これからも4ADカンパニーでは、ラネット様と二人三脚で知見を磨き合い、より強固な「広告内製化」の体制をともに確立していきます。

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